モメンタム分析の原理

人間の行動は潜在意識に左右され易い

相場が上昇の時期に雑誌、新聞、テレビ等は、人々の投資意欲を煽り、上昇ムードが徐々に高まって来る。2000年、IT相場の最盛時期に、人々が明るいムードに包まれ、各国のネット株が宝くじのように上昇した。ドットコムなら、PER(株価収益率)が9999倍になっても、興奮した投資家は『百年一度の技術革新』だと語りながら、上値を追いかけた。結局行き過ぎたIT相場が崩れると、数多くの人は全財産が時代のどん底に巻き込まれてしまった。

相場が下落の時期に評価損に加え、企業の業績下方修正や、景気の悪循環で、暗いムードが漂って、人々の投資意欲が徐々に抑制される。1929年大恐慌の時代に、投資家が悲観と絶望に包まれ、GENERAL MOTORSの株式時価総額は、同社キャッシュフローの下に回っても、買う人が現れなく、巨大な工場、生産ライン、及び毎日出荷された一流の車がすべて無視された。

人間として自慢になる理性は、実際が非常に、脆弱なものである。人間の行動を定めるのは、理性ではなく、その裏に存在している巨大な潜在意識である。理性は氷山の一角しか言えない、「朱に交われば赤くなる、墨に近ければ黒くなる」。金銭の世界になると、この特徴が一層顕著化になる。このような宿命から逃れたいなら上昇幅ではなく、上昇の変化率に注目すべきだと思う。特に株価が大天井に接近するほど、含み益や出来高の急増に目が惹かれると、死の淵に落ちてしまうケースも有り得るのではなかろうか。

仮説モデル図

 相場形成した要因は、「人間の行動」であり、人間の行動は「潜在的な意識」に左右される。この弱点を説明するため、下記の仮説モデルで説明します。

投資センスの測定

一つの問題

株価が10円でオープンし、600日の続騰で、高値が74155円になる、その後、株価が600日の続落で、8円まで下落した。前半の上昇相場に対し、200日づつ,A、B、Cを三等分にすると、仮に百万円の資金を持って、200日しか投資しないとした場合、最大の利益を達成するため、何処を選択したら、良いですか?A、B、Cの中から1つだけを選んで下さい。

二つの答え

  1. ベテラン証券マンがC区を選び、理由は値幅が最も大きい。
  2. 小学校3年の子供が「ここが一番良いと、指でB区を指した。
    何故ここが一番良いですか、再度確認すると、
    ここ
    (B区)が緩やかなカーブで登りやすい、ここ(C区)急な坂で、登り難いよ!と説明した。

さて、

上記の答えは、何方が正しいですか?